自閉症&アスペルガー症候群(障害)の特徴と症状

自閉症とアスペルガー症候群の現状

近年注目されている自閉症やアスペルガー症候群(アスペルガー障害)ですが、これらは広汎性発達障害(PDD)の属する先天的な発達障害といわれています。

 

自閉症はもはやまれな障害ではない

自閉症というと、呼んで字のごとく自分の殻に閉じこもって周囲の人に打ち解けられないといったコミュニケーション能力の発達遅滞障害です。
今現在、日本国内における自閉症の発生割合は、1000人に1〜2人と言われており、推定で36万人ほどの自閉症患者がいるといわれています。このように、もはや自閉症はごくまれな障害ではなくなってきています。
また自閉症には、テレビなどでも話題になった「サヴァン症候群」に代表されるような超人的な能力を秘めているケースもあったり、自閉症と一言でいってもその症状は様々です。

 

アスペルガー症候群について

また最近は、「アスペルガー症候群」もかなり認知されるようになってきました。
アスペルガー症候群は、興味や関心、コミュニケーションについては特異であっても「知的障害が見られない発達障害」というように解釈され、また「知的障害がない自閉症」として扱われることもありますが、厳密には自閉症とは区分して取り扱われていることが多いようです。
大半のアスペルガー症候群の方は、普通に生活を営んでいます。彼らが普通の人と異なる点、それは人の気持ちや感情が理解しづらいという点です。そのため、彼らは時として人とのコミュニケーションがとりづらく社会から孤立してしまうことがあります。

 

社会の受け入れ態勢

しかし、残念なことに、これら自閉症やアスペルガー症候群の方たちの取り巻く環境は、まだまだ整備されているとはいえませんし、親御さんが自身の子供が自閉症やアスペルガー症候群と診断されたらなかなか受け入れられないのが現実です。

 

社会やもっと多くの人々に、自閉症やアスペルガー症候群に関する理解を深めていただき、そして区別したり排除するのではなく、その子の特別なところを「個性」として理解して受け入れる態勢をつくることが大切です。

 

そのためにも、多くの方に自閉症やアスペルガー症候群の特徴や症状、診断された場合の治療方法や付き合い方などを知っていただきたく、さまざまな情報を発信していきます。

アスペルガー症候群の歴史

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アスペルガー症候群はオーストリアの小児科医ハンス・アスペルガーの名前にちなんでつけられた診断名です。
ハンス・アスペルガーは、小児期の自閉的精神病質について、1944年に論文を発表しています。
しかしこの前年の1943年、アメリカの精神科医のレオ・カナーが、早期乳幼児自閉症に関する論文を発表して、カナーの論文が英語圏において長い間影響を持つようになります。そしてハンス・アスペルガーの論文は陰に隠れた存在でした。また日本国内においては、アスペルガーの論文は、ドイツ精神医学の影響が強かったこともありローナ・ウィングの紹介以前に知られていたようです。

 

そしてアスペルガーが初めて英語圏で話題になったのは、1981年に英国の児童精神科医ローナ・ウィングが、ハンス・アスペルガーの業績を紹介して、これがきっかけで注目されるようになりました。
その当時は、言語によるコミュニケーションが限定されていて、対人関心がとても乏しい子供に対して「自閉症」と診断されており、言葉によるコミュニケーションが可能であったり、たとえ一方的でも対人関心がある場合には、自閉症とは考えられていなかったようです。

 

ローナ・ウィングは、多くの症例や研究から、社会性やコミュニケーション、想像力の3つの発達領域 (3つ組)の障害をもつ子供たちがいることに気付き、これらの子供たちが自閉症と診断されないまでも、その一部はハンス・アスペルガーが報告したケースに似ていることから「アスペルガー症候群」という診断が適切であると考えました。

 

そして1981年以降、アスペルガー症候群はしだいに注目されるようになり、国際的な診断基準であるICD-10(国連の世界保健機関による分類)やアメリカ精神医学会の診断基準 (DSM-IV-TR) にもアスペルガー症候群の概念は採用されています。